ドラマ「ドラゴン桜」での弁護士・桜木健二のこころに響く名言から学ぶ


6月27日は最終回でした。みなさんは初回から観ていましたか?低迷するテレビドラマ界の中で高視聴率を上げていたそうです。
思春期の子どもはもちろんのこと、おとなに是非とも観てほしかった、感じてほしかった、と私は思いました。

劇中のいくつかの名言から学んでみましょう!

その1.「力でねじ伏せるのも暴力、言葉でねじ伏せるのも暴力、人を騙してスマホ・SNSで人を陥れるのも立派な暴力だ!」

暴力やいじめには種類があります。殴る蹴るたたくなど行動で示す暴力はもちろんのこと、モラルハラスメントのように「ああ言えばこう言う」屁理屈で言い負かそうとする言葉の暴力もあります。また、近年ではSNSを使った匿名での嫌がらせや「なりすまし」なんていうのも暴力ですね。いじめをする側も、実は過去に親やまわりのおとなからいじめを受けていたというケースもたくさんあります。いじめや暴力は連鎖しますから気づいた人から連鎖を断ち切りましょう!

 

その2.「世の中は平等だ、国民は自由だ、差別なんかひとつもねぇ、そう刷り込まれてきた。だが実際はそうじゃねぇ。どんなに努力しても、どんなに力を振り絞っても、本質を見抜く力がなければ権力者と同じ土俵にすら立てないんだよ。」

これは少し解説が必要ですね。本来は、人類がみな平等で公平で、人権がきちんと尊重されて、自由に考えや思想を述べることができる社会が望ましい社会です。またそれが真の世界平和につながります。ところが人類の長い歴史の中で争いが絶えませんでした。日本も最後の戦争(第二次世界大戦)からまだたったの76年しか経っていません。100年経っていないんです。怖いですよね。またいつ起こるかわからない戦争。なぜ、人は争うのでしょうか?それは「強欲」です。強欲になってしまうからなのです。自己中で強欲になってしまったリーダーは、「〇〇ファースト」という言葉を使い、自分たちさえよければいい!と唱えます。それしか解決方法が浮かばないのでしょう。しかし、それは人として愚かなことなのです。自分たちさえ良くても、どこかに飢えや貧困や不衛生な環境、状態があれば、まわりまわって自分のところにも影響を受けるようになります。今だけ良くても長い目で先まで見れば、すぐにわかることです。いまの地球がこんなに温暖化になり、地球の本来のバランスを崩し始めています。これも早くからわかっていたことなのに、一度権力を手にした者がどんどん強欲となり、未来を見て見ないふりしてしまったからなのです。恐ろしいですね。ですから、私たちは流行に囚われないで、惑わされないで、ものごとの本質を見抜く力をつけて、人として正しい道(人類の平和と安定)を選択していくことがだいじなのです。

 

その3.「要らない命か、んなもんあるわけねぇだろ!出来ないからなんだ?そのために仲間がいるんじゃねぇのか。」

これは、人の命の大切さを説いています。この世に生まれてきたということは、現世にあなたが必要だから命をもらって生まれてきたのです。それは、あなたがこの世で社会に貢献する何らかの役割をもっているからです。誰にでも役割や使命はあります。生きている人たち全員で現世を構成しているからなのです。だから、要らない命なんかないんです。あなたの役割がまだ見つかっていない人は、見つかるまで探しましょう。いろんなことにチャレンジし続けましょう。必ず見つかります。

 

その4.「(お前の成功体験は時に邪魔になる。)古き良き伝統の教育法も時代がたちゃ、ただのゴミだ。強制と服従だけの時代は終わったんだ。あいつらにはな、今の子どもの価値観がある。まずはそれを認めることだ」

そうですね。時代が変われば変わる価値観もある。定義も変わる。方法や手段も変わる。変わり続けてだんだん本来の人間の普遍的なものが見えてきます。本当に変わらないものは、まず初めに個々の人格を認めることです。ちがいはあっていい。ちがってもいい。それぞれに価値がある。考え方がちがってもいい。目的を共有して、ちがいを話し合い、歩んで行けばいいんです。

 

その5.「(子どもの考えや力を)認めたうえで信じてやる。大人の役割はそのふたつだけだ」

そうなんです!大人の役割は、子どもを自立できる人間に育てることです。自立できる人間になるためには、自己肯定感が必要です。自分の力を自分で信じて認められる人間になるためには、最初に大人が子どもの考えや行動を認めてあげることが必要なんです。そして、疑わずに信じてみることがだいじです。子どもは「心配」されることも「自分を信じていない」と受け取ります。ですから、子どもが「だいじょうぶだよ」と言ったことは信じて様子を見守りましょう。本当の危機に面したときはすかさず守ってあげましょう。子どもは認めてもらえたと感じれば、自分に自信がもてます。勇気が出ます。やりたいことをやってみようと自主的に積極的になります。これが自立につながるのです。

 

その6.「自分の将来は周りが決めるんじゃねぇ、世の中の流れに乗るもんでもねぇ。自分の人生は自分で作る。人生はどうなるかじゃなく、どうするかだ!」

これもその通りです。解説します。その5.で伝えたことの続きになります。子どもが認められて、自分に自信と勇気がもてれば、自主性が育ちチャレンジ精神が湧きます。ところが、親が心配や不安から、子どもに過干渉になると口出しが多くなり、子どもは迷ってしまいます。大人の気持ちも考えてしまうため、本当の自分の気持ちがわからなくなって(見えなく)しまうのです。こうなると、もう大変。進路も何も決められず、親の言うことを聞いていればいいと思ってしまいます。ところが、その進路が自分に合っていない(適性でない)場合、そのあと辛く苦しい日々を過ごすことになります。自信を失くし、自己否定や自己嫌悪に陥ることもあります。自暴自棄になり「誰がおれをこんなふうにした!」と怒りが湧いてきます。なので、そういうことにならないために、子どもは自分の人生は自分で決める!と覚悟をもってみましょう。失敗したっていいんです。成功するまでやり直せばいいんです。体験がその後の人生にすごく役に立ちます。どうしたいか!自分と向き合い自分で決めましょう。親は信じて見守りましょう。

教訓がいっぱいでしたね。

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