アスペルガー症候群を知っていますか? 一般の人々に理解していただきたいこと。重要


アスペルガー症候群を知ろう!

自閉症の中の一つである「アスペルガー症候群」について、もっともっと一般の人々に理解が必要です。

このコラムはこちらを参考にまとめました。

子どものアスペルガーのケースでは学校でのいじめの対象になりやすいので、すべての親御さんが知っておく必要があります。いじめる側もいじめられる側もどちらも親御さんがしっかり理解して、子どもの人権を尊重することがだいじで大切なことです。

子どもの人権を守るということは、どのような障害があったとしても、人をバカにしない、見下さない、拒否、拒絶、排除、排斥などしないことがとても重要です。

アスペルガー症候群の特徴は大人になってもそう変らないということがあります。

子ども時代は学校でいじめに遭い、大人になったら会社内で嫌がらせやハラスメントに遭うなどしています。また結婚生活でも破綻をきたす要因となることがあります。配偶者の理解と寛容さがないと起こり得ます。

なので、できるだけ多くの周囲の人たちが正しい理解と寛容さを覚えていただきたいと思います。

 

障害の特徴

1.他者との社会的関係をもつこと(人といるときどのように振舞ったらいいか)が苦手です。

幼児期はひとり遊びが多い。同年齢の子どもと対等な相互的な遊びが難しい。児童期も接し方のルールがわからず正直に見たまま思ったままをそのまま言ってしまう。相手が傷つくかどうかわからない。察することが難しい。大人になってからも社会の暗黙のルールがわからないため場の空気を読めず仕事の場でも無意識に人を傷つける言動をしてしまう。たとえば、人前で聞いてはいけないことを聞いてしまったり、そんな気はなくても相手に恥をかかせてしまうなど。

2.コミュニケーションをとること(自分の気持ちをうまく伝える、相手の気持ちを理解して受け取る)が苦手です。

じゃべることはよくしゃべりますが会話のやり取り(キャッチボール)が続かない。一方的になってしまうことが多い。自分の関心があることを相手も関心あると思ってしまう。こちらが質問すると、その答えに詳細を述べるため非常に回りくどくなってしまう。ここでも相手の気持ちを察することが難しいために起こる。こちらからの曖昧な問いかけ『それで、そっちはどんな感じ?』などに答えにくい。何を指しているのか察することが難しい。会話の流れの雰囲気やその先を読むことが難しい。『あれ、これ、それ』など指示語も何を指しているのか判断が難しいため黙ってしまうか、『あれって何のことですか?』など逆に質問が多くなる。

3.想像力と創造性をもつこと(見立て、比喩、察する、慮る)が苦手です。人間関係のこころのあや 相手の気持ちを察する 比喩的な表現も苦手です。

ひとつは「こだわり」特定のものに強いこだわりを持ち、そればかり見る、する。ほかのことには興味関心を示さない。たとえばネットゲームなど一旦ハマると昼夜問わず時間を忘れて没頭してしまう。またその分析や攻略なども追究する能力に優れている。関心のあるモノに対する探究心は目を見張るものがある。しかし、相手と共有して遊ぶには相手のペースや理解度、配慮が必要になってくるのだがそれは苦手で困難さを感じる。

想像力の障害は「もしも〇〇だったら・・・」とか「〇〇のふりをする」などが難しい。話の展開、ストーリーを考えることが苦手で、そこへ複雑な人間模様や人間の心理が加わると困難さは増す。

アスペルガー症候群の人は機械的記憶力が優れていることが多い。歴史・地理・語学など反復練習で効果を得るものが得意。関心事への事実や情報収集が得意だが、たとえば人の名前と生年月日を数多く覚えても人に関心があるわけではないことがある。

こだわりは収集だけでなく、融通の利かなさにも表れ、生活習慣や時間の決まりごとに強い拘りを持ち、同居人と協調ができない。臨機応変が苦手。たとえば学校や会社で遅刻する人に厳しく注意してしまうなど。

子ども時代も大人になってからも上記の特徴はあまり変わりません。

他の自閉症とのちがいは、アスペルガー症候群の子どもも大人も一見障害があるように見えないことです。言葉や知識の吸収もよく話もできますし学校の勉強も人並み以上にできることがあります。

 

周囲の人(相手)の「アスペルガー症候群への理解」がないことによる弊害

1.理解がないと、相手はいきなり失礼なことを言われたと思い腹を立て怒りをぶつけてしまう。アスペルガー症候群の人はそんなつもりはないので、相手が怒りをぶつけてきても何のことだかわからず、逆に相手に脅威を感じ恐れてしまう。

2.理解がないと、アスペルガー症候群の人の話が一方的で止めどなく話すことがあるため、相手は疲弊してしまう。度重なると離れていく。

3.理解がないと、相手は自分の話をしているのにちっとも聴いてもらっている感がないため不満を抱いてしまう。度重なると不満が怒りになってしまうことも。

4.理解がないと、日常のやり取りの中で相手は『なんでわからないの?ふつうわかるでしょ。今この話しているのだから』と言ってキレてしまうことがある。バカにしたり見下してしまうことがある。度重なると相手がハラスメント行為者になってしまう。

5.理解がないと、そのこだわりの強さと融通が利かないこと、協調性に欠けること、規則に厳しいことに呆れてしまい『もうどうでもいい』と相手は投げやりになってしまうことがある。夫婦の場合は別居や離婚になることも。

6.理解がないと、夫婦など関係が近ければ近いほど、相手はカサンドラ症候群になってしまうこともある。

理解については、頭ではわかっているんだけどね~ 一緒にいるとこっちがストレスで病気になってしまうというケースもあります。

脳の障害なので治すことは困難だと言われています。発達障害は、生まれつきあるいは発達早期に脳になんらかの障害が生じたために、行動や認知発達の偏りを示す障害のことを言います。決して育て方が悪いのではなく、性格の問題とは関係ありません。

どのように接したら、対応したらいいの?

アスペルガー症候群の人が決して悪気があってそのような行動をとっているのではないことを周囲の人は自分に言い聞かせてください。行為行動を善意に捉えてください。策略ができるようならアスペルガー症候群ではない証拠です。悪い考えを持つ人ではないということです。

もし、子どもがそうだとしたら、ひとりで抱え込まずに専門医に相談してください。家族会などサポートする団体もあります。

夫が(妻が)そうだとしたら、曖昧な表現は使わないこと。指示は明確に伝えること。何かに集中しているときはそっとしておくこと。

いっしょに生きるパートナーは寂しいかもしれません。こころを通わせたり、気持ちを聴いてほしいときなど悲しくなるかもしれません。誌やエッセイ、ストーリ―性のある文学、映画など観て共感する喜びを得られないかもしれません。しかし、離婚ではなく一緒に生きると決めたなら、寛容になり受け入れることです。不満な部分は友人やサークル活動などで満たしていくようにしましょう。カサンドラ症候群にならないためにもひとりで抱え込まずに専門医やカウンセラーに相談してください。支援者はたくさんいます。

 

※詳しくはこちらを参考にしてください⇩

東京都自閉症協会 自閉症 アスペルガーを知っていますか?