ケーススタディ
恋愛や結婚のリスクマネジメント
危険を回避する 5つの特徴
前回は「恋愛 これでうまくいく10選」をupしました。今回はその続編のようなもので、恋愛やその先の結婚に至る場合に、入り口のところでいかに危険(リスク)を回避するか、ということがテーマになります。
ここで言うリスクとは、つき合っている時は気づかなかったけれど、暮らし始めてみたら「こんな人だと思わなかった」というような恐怖や不安、脅威を感じるようなマイナスの別人格が顕われた時などがリスクとなります。
誰だってつき合っている時は相手に嫌われたくないし「いい人だ」と思われたいですからね。それなら本当に良い人になればいいのですが、成育歴の中で身についてしまった対人関係の習慣(癖)は簡単には変わりません。一次的に隠せても隠し切れずにいつか爆発しますから、そういうときに相手は驚いてしまいます。
経験があってもなくてもなかなか見抜くことは難しいですし、あまり神経質に猜疑心で相手を見てしまうと、今度は相手から信頼を結べない人だと思われてしまいます。
無意識に恐怖を与える人と猜疑心の強い人のカップルでは良い恋愛が難しいケースもあります。
そこで今回は5つの特徴が潜在的に隠されているケースをみていきましょう。
「一見、やさしい、なんでも言うことを聞いてくれる!」というのは、ちょっと待って!
あなたに無理して合わせている可能性が高いですね。人間は本来、自分の好きにしたいもの。いくら好きな相手でもすべて合わせるのは何かしら我慢しているのか、自分を偽っている可能性があります。裏を返せば、自分も合わせてほしいという気持ちが隠されているかもしれません。かまってちゃんの可能性があります。
次に「リードしてくれる、何でも計画して決めてくれる」これも一見、ラクでいいわ~なんて思ってしまうかも。ところが
実は、裏に自己中心的な考えがあり、自分中心に行動したいだけだったりします。本来は計画や決定は二人で話し合って決めるほうが双方の納得がいきます。納得していない行動はどちらかが我慢するようになることもあります。ちゃんと相手の気持ちを聴いて確かめる行為をすることがベストですね。気をつけましょう。
次に、なにも言い返してこないというケース。ふだんはそれでもいいのですが、何か小さなことで揉めたとき、意見が分かれたときなど、だんまりに入ってしまうケースです。言い返してこないでムッツリと黙り込んでしまったり不機嫌な態度をとってくる。あるいは落ち込んだ様子を見せてくる。このようなケースは言葉で伝えることが苦手で、なんとか相手に察してほしい、言わなくても気持ちをわかってほしい、態度や様子から気を遣ってほしい、などの欲求が潜んでいる場合があります。しかし、これでは意思の疎通が取れませんよね。言えなくても言えないなりの言葉を駆使して相手にわかってもらおうとする行為が誠実な姿勢です。ですから、何も言わないのは気をつけましょう。
次に、一見、おもしろくて感情が豊かであるというケース。喜怒哀楽がはっきりしていて、いまどんな気持ちかわかりやすい、という人は相手はラクかもしれませんね。しかし、ここで注意することは、外出先で道が混んでいるとき、お店で待たされるとき、そんな状況のときに「いつまで待たせるんだよ!」「なんだよ混みやがってよ、もう来ない!」などと、自分のイライラを外のせいにしたら要注意です。その矛先があなたに向かう可能性が高いです。
他罰性といって、イライラや不満を相手のせいにする可能性が高いです。「おまえが〇〇しなかったからだぞ」などと失敗や思うようにいかないことを自分以外の人のせいにします。そうだとしたら気をつけましょう。
次に、一見、論理的で頭の回転が速く口論になると勝てないような相手は、共感性に欠けるケースがあります。本来は頭の回転が速くても相手への思いやりがあれば、ゆっくり話すとか、わかりやすい言葉を選ぶとかして相手と歩調を合わせて話します。ところが論理的に正論をぶつけてくるタイプは、自分の都合が悪くなると理屈をつけてあなたの責任にしてくる可能性があります。気をつけましょう。
以上の5つが特徴ですが、これらはあくまで潜んでいることもあるということで必ずしもそういうわけではありません。頭の片隅に置いて冷静に相手を観察してみてください。昨今はSNSで知り合ってすぎにつき合い始めることも多くあります。これ自体が危険なのですが、好きになってしまうとリスクが見えなくなってしまいます。良いところばかりが印象に残り、恋に酔ってしまうこともあります。
ですから自分を大切にするには注意が必要なのです。
最大のチェックポイントはこれ
相手が自分の不機嫌をこちらのせいにするケースです。
これは男女逆もあります。本来は自分の不機嫌というものは自分の中で起こっているものなので、自分が処理します。
ところが、つき合っているパートナーのせいにしたり、ご機嫌をとってもらおうとする考えは健全ではありません!自分の機嫌は自分でとるものなんです。しかし、教わっていない場合、あるいは親にも機嫌をとってもらっていた人は、自分の感情を自分が制御することをやってこなかったのでわからないのです。そして親しくなった人にその役をやってもらいたくなるのです。ひとことで言えば「わがまま」で、不機嫌ハラスメントです。
こういうケースに対する対応は、ご機嫌をとらないことです。とらないことがその人への真の愛です。相手の成長のために気づかせてあげるのです。しかし、簡単には気づかないことが多いです。さらに相手が怒って「おまえのせいでおれはこうなった!」と言ったら、もう離れましょう。距離をとりましょう。危険です。
対策としては、感情が落ち着いたらゆっくり話し合い、あいだに人を介入させることです。専門家がいいので、カップルカウンセリングを受けるといいでしょう。そして、お互いにアサーティブ・コミュニケーションを学んで、相手にも自分にも良いコミュニケーションを習慣化していきます。
そのとき、相手が行かない!と拒否したら、改善は困難になるので距離を置きましょう。
予防するにはふだんから
自分の感情を掴むことです。掴んだら自分に言い聞かせをして、切り替える!
これが感情のコントロールです。脳の前頭葉の前頭前野という場所の働きでおこなうことができます。ひとりでは難しいことが多いので個別にカウンセリングやコーチングを受けるといいと思います。相手を責める前に自分としっかり向き合いましょう。
私たち人間は、人生をよりよく生きるための学校がありません。
人の心理を理解する授業も義務教育ではありません。疑問や質問に答えてくれる人もいません。いちばんだいじなことを教わっていないのです。それなのに親になってしまいます。親もまたその親も何も知らずに親になり見よう見真似で子育てしています。これがいちばん危険です。独自で勉強して気づく人もいるかもしれませんが、本来は国がすべての国民に誰にでも共通の人生哲学(生きるってなに? 生まれてきたわけは? 人間社会とはなに? 結婚とはなに? 子育てとはなに?子育てに大切なことは? 自分の人生ってなに? 老いるとはどういうこと? 死はなにを意味する?)などなど、人が生きるために必要な知識をいっしょに学んでディスカッションを重ね、身につけてあげることが望ましいのです。
いまはこうしたコラムや動画で学んでいただければ幸いです。
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