ケーススタディ 大切なパートナーへ嫉妬してしまう人へ


ケーススタディ

夏になるとなぜか増えるご相談に「嫉妬」してしまう気持ちをどうすればいいか?というものがあります。夏に限ったことではありませんが確かに夏は気持ちが開放的になり、また外出の機会も増えるのでパートナーの浮気や不倫が発生しやすい条件が揃ったり環境になるのかもしれませんね。

妬みと嫉妬のちがいは、妬みは2者の間で起こる感情でしたが、嫉妬は3者の間で起こる感情です。そして、妬みは羨ましいなという自分に無いものを欲する感情ですが、嫉妬は自分にあるものを奪われるのでないかという感情ですね。

嫉妬について分析してみましょう

    • 1.なぜ嫉妬してしまうのか?

      まず初めに、嫉妬は決して悪いことではありません。それだけあなたがパートナーを大切に思っている証です。失いたくない、奪われたくないという気持ちから起こります。ただ、注意していただきたいのは、まだ起きていないことへの心配や不安です。大切なパートナーを疑うことは二人の間の「信頼」を崩してしまいかねません。

    • 実際にあった事例で、パートナーの帰りが遅い、連絡がない、LINEの既読がつかない、あるいは既読されても返信がない、など度重なると心配から不安になり、不安から妄想になって相手が不倫しているのではないかと思い、相手を追い詰めるような言葉や行動をとってしまう、なんていうケースがあります。挙句の果てに疑われた相手は疲れ果ててしまい、家にいるのが嫌になり職場の同僚と毎晩のように飲みに行き、その中の一人と成り行きで本当に不倫してしまった!というケースがあります。不安からのひとり妄想は怖いですね。相手を追い詰め、そうなってほしくない方を現実にしてしまうんです。恐ろしいですね。昔から言うように想像は「こうなってほしいという」という良い想像をするといいですね。「こうならないで」という想像が顔や態度に出てしまい、返って悲惨な現実を生んでしまいます。

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      2.気持ちをどう伝えたらいいの?

      イライラしたりモヤモヤしていても気持ちは伝わりませんね。言葉で伝えることがとてもだいじです。ただ、伝え方を間違えるととんでもないことになります。伝え方って本当にだいじです。

    • 心配や不安な気持ちを伝えるときには、『あなたの帰りが遅くなると、私、心配になるの、これは私の問題かもしれないけれど。遅くなるときは連絡してもらえると、私、安心できるからとても助かるわ』こんなふうに言って、相手にどうしてもらったら私が安心できるかを伝えておきましょう。

    • すでに浮気や不倫が発覚しているケースは、余計に冷静になる必要があります。怒りの感情のまま気持ちを伝えると炎上してしまいます。まず、いったん落ち着いてゆっくり自分の気持ちと向き合ってみましょう。怒り、悲しみ、くやしさ、羞恥、裏切り、無気力感、などを具体的に言葉にして書き出してみましょう。『私を大切にしてほしかった 私だけをみていてほしかった 私はあなたに裏切られるような価値のない人間なの? 酷い、酷過ぎる、私は毎日あなたのために家事も育児も一人でがんばってきたのに、この先、私はいったいどうしたらいいの?』という具合に思いを書き出してみましょう。その上で、相手に自分の正直な気持ちを誠実な言葉で伝えましょう。

    • このとき、注意することは、NG思考とNGワードです。NG思考は、「私を苦しめているのはあなた!私を不安にさせるのもあなた!だからあなたが悪い!」このように全面的に相手を加害者とし自分を被害者にしてしまう思考です。なぜNGかというと、相手を善悪で敵対視しているので対話のテーブルにつけません。修復を望むのであればマイナス効果で希望は薄くなります。

    • NGワードは束縛や禁止用語『ほかの人と絶対会わないで!仲良くしないで!時間は守って!スマホは見せて、GPSつけるからね、お金も管理するからね』  また不倫が発覚したあとの話し合いでのNGワードは『なんで、裏切ったのよ!私よりあの人が良かったの!結婚前に言ったよね、浮気も不倫もしないって、あれは嘘だったの!ほんと最低だよ、人として終わってるよ!』これだと相手は逆ギレしたり問題の本質に向き合えない可能性が高くなります。

    • 伝えるときには、自分の素直な気持ちを相手には誠実に伝えましょう。『私は、あなたが他の人に気持ちを向けていたと知って、ものすごく傷ついたの。信じていた大切なものを失った気持ちになったのよ。これからあなたにどうしてほしいのか、まだ自分でも整理できなくてわからないけれど、あなたとちゃんと話をしたいと思っているの』こんなふうに言えるといいですね。

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      3.これからどうしたらいいの?

      発覚したときなどはショックが大き過ぎて先のことなど全く考えられなくなることがあります。それでも気持ちが少し落ち着いたら前を向いていくことがだいじです。

    • 決して自分を責めないでほしいです。「こんな私なんて」と自虐的にならないでほしい。誰が悪いとか悪くないとか、そういう問題ではないんです。修復を望むなら、もう一度出会った頃を思い出してみましょう。そこからリスタートしましょう。お互いに求め合い必要として結ばれたはずです。自分の良いところも相手の良いところも思い出し認め合って話し合いができるといいですね。

    • ひとりで考えるときには考えるための視点に立つことがだいじです。①自分は何に一番傷ついた? 嘘をつかれたこと? 不倫行為そのもの? 自分が無視された、無関心されたと感じたこと? ②パートナーは反省している? 謝った? ごまかしている? ③あなたは二人の関係に希望がもてそう?やり直したい気持ちはどれくらいある? ひとりでは混乱しそうだったら第三者で専門家の力を借りていっしょに考えてもらいましょう。

    • あなたがいま、揺れながらも自分の気持ちを見つめようとしていることは、立派な自己回復のプロセスなんです。サポートを受けながらでも回復へ進んでいけます。必要ならいつでもお話しくださいね。あなたに寄り添い心身の回復と今後の人生の扉を開いていきたいと思っています。

    • ※動画でご覧になりたい方は 「嫉妬のデメリットと気持ちの伝え方」こちらからどうぞ 

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