昨年6月、東名高速道路で起きた「あおり運転死亡事故」、初公判が行われました。
この事件のそもそもの発端は、パーキングエリアでのもめ事。
石橋被告がパーキングエリアで自分の車を迷惑な駐車をしていたことで、萩山さんに 『邪魔だ! ボケ!』と言われ、それにキレて腹を立てて、猛スピードで追いかけた。あおった。停めさせた。
そして、萩山さんご夫婦は子どもを残し命を落とすことになったのです。
悲惨な事件です。 あおり運転や高速道路上で停めさせるなど絶対にやってはいけない悪質な行為です。犯罪です。
ただここで、教訓として学ぶことはなんでしょう?
たったひと言、そのひと言があなたの命を奪うことになります。恐ろしいことですが事実です。
そんなことで?と思う人も多いと思いますが、そうなんです。そんな「ひと言」であなたの大切な命を失うことになるのです。
これは、家族間でもあります。
学校でもあります。
会社の人間関係でもあります。
自分は大丈夫と思っていても、相手はどのような気質・性質をもった人かわかりません。決して気質が悪いのではなく、どういう気質をもっているかをその人自身が知らないことが問題です。カッとなりやすいのか?キレやすいのか?見境なくなるのか?
どのような相手にも、こちらの伝えたいこと(要求)は、リスクを避けるためにできるだけ相手に伝わる言葉で伝えましょう!
もちろん、どんな言葉を用いても伝わらないこともあります。
それでも、命を奪われる危険に比べれば、お易いことでしょう。
殺人事件にまでおよばなくても、誤解を招く言葉、言い方、表現は見直しましょう。
夫婦げんかでも、言っている内容より、「言葉にキレた!だから殴った」などがあります。
たとえば、・・・
妻が夫に 『稼ぎが悪いんだから家の中のことくらいやってよね!』
これは、夫の収入を見下した言い方に当たります。これを受けて、夫は自分を全否定されたと思い、落ち込んだり、あるいは逆ギレしたり、どちらにしても家事をやってはくれないでしょう。
夫が妻に 『おれの稼ぎで暮らしているくせに、家にいて豚みたいに太ってるんじゃねえよ!』
これも、〇〇しているくせに・・・、それと容姿にかかわること、を言っているのでNGです。
バカ、ボケ、アホ、こんなこともできないの、何回言ったらわかるの、人間やめろ、死ね、などなど・・・
どんな状況であっても言ってはいけない言葉は、相手の人格を否定するような言葉。相手が変えようのない部分を指す言葉。見下したり、卑下したり、バカにしたような言葉。
これらは言ってはいけません。
人には誰にでも「人権」があります。人として人権を認めることは憲法で守られています。互いに尊重される存在なのです。
何かを伝えたいときには、要求であっても願望であっても、それを伝えるときには、自分の気持ちに正直になって、困っているなら困っていることを伝えましょう。
相手には誠実な言葉を選んで伝えましょう。
それはお互いを大切に思い、お互いを守ることになります。
恐ろしいリスクを避けましょう。