結婚生活で起こるさまざまな悩み、問題にお応えします。
家族カウンセリングの中でも最初に受けていただきたいものは「カップル・カウンセリング」です。
結婚と同時に受けていただきたいカップル・カウンセリング
それは・・・
夫婦というものは、互いに今まで全くちがった環境で生まれ、ちがった環境で育ち、ちがった価値観に基づいて暮らしていた二人が同じ屋根の下で生活を共にするのですから、生活習慣のちがい、考え方、価値観、ものごとの判断基準、良い悪い、好き嫌い、趣味、娯楽、食べ物、生き方そのものすべてちがっても当然なんですね。
この「ちがい」これがキーワードです。
このちがい、ちがうことをどのように感じ、どのように受け止め、どのように考えるか?
これで、ここからの結婚生活は良いものになるか最悪になるか分かれ道なのです!
カップル・カウンセリングでは、まず、このちがいについていっしょに見ていきます。
まず、お互いに好きになった理由、好きになったところ、どこに惹かれたかを分析していきます。
ある脳科学者の見解では、男女が惹かれ合うのは、よりよい子孫を残すためであり、それがゆえに感覚的(フィーリング)に「血」の遠い関係を求めているのだそうです。
脳のシステムとして組み込まれているのでしょうね。リスクを避けるためです。
なので、血が遠い、血縁が遠いということは、生まれた地域も遠いほうを感覚的に選びます。
生まれ育った場所が遠いということは、そこでの習慣もちがうわけです。
ここまで書いたら、ご理解いただけましたか?
本能的に「いいな」と思った人は、自分と習慣のちがう人である可能性が強いわけです!
昔のように親が決めた「お見合い」結婚ですと、同じ部落、同じ村、同じ町、といって親同士が親戚だったり、知人だったりして、よく知っているから安心という、それだけでお見合いされ、結婚に至るケースが多かったわけです。ただそうなると血縁が濃くなる可能性は否めません。リスクも多かったのでしょう。
そうそう「安心」の中には家制度が絡んでいます。昔の日本では「家と家との結婚」だったわけで、家の家督を継ぐとか財産を守るため、維持するための結婚でもあったわけです。ここが現代とのちがいですね。現代でも地域によってはまだまだありますね。
さて、恋愛結婚が主流になった現代では、国際結婚も増え、ますます「ちがうこと」は多くなりました。生活習慣から、価値観、判断基準、言葉やことばの使い方、言い方もちがいはあります。
うまくやるには、「まったくちがっていて当然」なんだというスタンスで臨めばいいですね。
それなら、さほど問題も起きないのですが、そうはいかないようです。
それはなぜですか?
理由はたくさんありますが、よくある事例では、「私がそう思っているのだから相手もそのように思っているにちがいない」この思い込み、決めつけが大きな要因になっていることは確かです。
恋愛中もそうしたことはありますが、結婚して環境が同じになることでさらに強く思い込んでしまうようです。
納得して結婚したのだから気持ちもいつも同じだろう。
それはちがいます。(もちろん状況によって同じときもありますが)
一卵性双生児のように言うことやることよく似たご夫婦もいます。
俗に言う「似たもの夫婦」
ただし、そうした場合、二人だけのときはよくても周囲とのバランスが悪く摩擦が起きることもあるのです。
とくに子どもの誕生とともに、二人の「考え方のちがい」が浮き彫りになってきます。
子どものしつけ、接し方は、自分自身が自分の親にどのように育てられたかでちがいます。
過保護だったのか、過干渉だったのか、無視だったのか、放任だったのか、親もその親からされてきたことしか知りませんから、親の育て方がモデルになっていることが多いです。
もちろん、いろいろな育児書を読んで、親を反面教師にしているケースもありますが、ふいに口から出てしまう言葉、言い方は親にそっくりだったりします。
そのように言葉使いからも「異質」なものを感じますから、モヤモヤしたり、イライラすることも増えてきます。
ですから、ちがいは当然、ちがっていていいのですが、ちがいを知ること、そしてお互いを認め合う、ちがいを許し合う、無いものを埋め合う、譲れるものは譲り合う、思いやり、いたわり合う気持ちが不可欠ですね。
ひとことで言うと、結婚したら同じ「チーム」だと思ってください。
チームワークをよくすることに専念するといいですね。
また、結婚に何を求めるか?求めるものがちがっている場合もあります。
たとえば
- 家事当番を決めたのにやってくれない(夫が家事を手伝わない)腹が立つ。
- 結婚したんだから妻を養うのは当然!私は絶対働かない。専業主婦がいい。
- 夫は大手のいい会社に就職したから結婚したのに子会社に転属されてしまった。
あるいは、リストラされた。こんなはずじゃなかった。悔しい。 - 彼がよくて結婚したのに親やきょうだいは好きになれない、彼まで嫌いになりそう。
- 彼の実家の行事、親戚づき合いにもううんざり、土日はいつも家に呼ばれてしまう。
これは結婚は「家に嫁が入るもの」という価値観がまだ残っているのでそのギャップ - お風呂・トイレ・洗面の時間が長い(短い)使い方が汚い、すぐ汚す。
- 歯を磨かない。からだをきれいに洗わない。不潔。(清潔度についての相違)
掃除をしない、手を抜く(夫からの不満) - お金の使い道、使い方、貯蓄の仕方の相違。(経済観念の違い)
- 掃除はしても整理整頓、片づけができない。洋服が多すぎる(夫からの不満)
- 生活のリズムが合わない。朝が弱い、昼型、夜型、深夜型。
- 休日の過ごし方の違い。いっしょにいてもつまらない。
これは夫婦や恋愛のケーススタディと重なりますが、趣味が違うとお互いに
相手に合わせきれなくなります。はじめは譲り合って相手に合わせ、楽しもうと
努力するのですが慣れてくると我がでて『やっぱりつまんない…』と不満になります。
自分を抑圧する我慢で合わせようとすると、いつか爆発します。
このようにあげれば切りがないほど悩みの種は多いのですが、解決方法はあります!
とにかく早めのカップル・カウンセリングです!
結婚とは何か?結婚生活とはどういうことか?結婚に何を求めるか?
自分の人生と結婚とはどのようにリンクしてどのように生かされていくのか?
などなど、カップル・カウンセリングの中で私とたくさん対話をしていきましょう。
答えは必ず見つかります!
私の時代、私は昭和50年(1975年)に最初の結婚をしました。
当時はカウンセラーもいなく、カウンセリングの場もありませんし、言葉さえ知りませんでした。
夫婦のことを相談するとしたら親や親戚、仲人さんでした。
私は離婚を経験していますので前夫との価値観のちがい、考え方、経済観念、生き方のちがいを生活の中でしみじみ体感しています。ではなぜ、愛し合ったのか?
どこに惹かれたのか?それは当時19歳の私には、とても輝かしく映った彼の哲学でした。
もともと私は子どもの頃から世の中に、おとなの社会に対して理不尽な思いを抱いていました。
なぜ、貧富の差があるのだろう?格差が生まれるのだろう?なぜ、生まれたときから経済的な貧富の差があるのだろう?なぜ、男尊女卑なのだろう?なぜ、仕事にも給与にも格差があるのだろう?格差があるから人は不満を抱くのではないだろうか?不満が起きれば暴動や犯罪にもつながる。格差は社会問題だ!格差があるから優位に立った人は劣勢の人を見下したり、卑下したりするのではないだろうか?格差がない社会は望めないのだろうか?
みんな人は尊重されるものなのに、憲法でも基本的人権を謳っているのに、なぜだろう?
なぜ、学歴や職種で賃金差別されるのだろう?なぜ、不動産があるかないかでこんなにちがいが出るんだろう?衣食住は保障されていいはずなのに、住居費がローンを組むとものすごく差が開いてしまうのはなぜだろう?同じ人間なのに・・・なぜだろう?
そんなことを考えている私に、その答えを教えてくれたのが前夫でした。
素晴らしい理念があり、この考え方で社会がまわったら、どんなに公平で平和で安心できる社会がつくれるのだろう!と彼の「社会のあり方」に対する考え(哲学)に惹かれました。
彼のような考えの人が総理大臣になればいいとさえ、本気で思いました。
そして、結婚して家族をつくったわけですが・・・あとは(夫婦のケーススタディをどうぞ)
夫婦でも「人は自分の思うように動かない」ことを私は強く実感しました。
このとき「カップル・カウンセリング」があれば受けたかったと思いました。ない時代です。
理想の生き方と現在の社会で子どもを育てる環境とのギャップに悩みました。
理想を追求する夫と、それはわかるけど目の前の子どもを前にして生きるためには経済的にも余裕がほしかったし個人資産も増やしたかった。
そのはざまで悩み苦しみました。
しかしその経験が生かされました!
再婚後のいまは客観的に現夫を見て、そのちがいを尊重し、目的を共有して、意見が異なる場合は、その目的達成によい考えはどっち?と討論し、折り合いをつける方法を学びました。
さらに、
互いにやってもらったことに感謝する、当たり前のことを当たり前と思わず、やってもらったり、思ってもらっていることに感謝する。
いまはこの自分も相手も大切にする、お互いを思いやることができるようになったのだと思います。
人生に無駄はありません!
学びが足りなかったことに私は気づかせてもらえました。ありがたいことです。
気づいたときから良い人生がスタートします。
あなたもです。
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イラスト あさみめぐみ