8月の家族へメッセージ ~子どもへの勇気づけ~
日本で開催されるオリンピックは57年ぶり。半世紀の時を超えて東京オリンピック(7/23~8/8)が開催されました。
多くの子どもたちが各競技に興味・関心をもったことでしょう。あなたのご家族は、どんな競技でどんなふうに盛り上がりましたか?
メダリストたちのインタビューを聴いていると、『子どもの頃にオリンピックで活躍している選手を見て、わぁ~すごい!!わたし(ぼく)もやりたくなった~と思って〇〇を始めました!』というコメントがあります。
子どもが「やってみたい」と言ったら
オリンピックに限らず、ほかのスポーツでも美術系、音楽系、文学系、科学系などなど、どんな分野でも、子どものほうから「ぼく(わたし)やりたい! やってみたい!」と言われたら、親は、その「自主性」を認めてください。ここポイントです。やってはいけないことは、いきなりの否定「そんなことできるわけがない!」などの、いきなり否定はしないでいただきたいのです。子どもの代わりに私は伝えます。実際にやるかやらないかよりも、まずその自主性を認めることをしてください。
子どもが自ら言い出すことは、素晴らしいことなのです。人間の発達の段階で獲得していく「自主性」はとてもだいじなことで今後の社会生活に欠かせないものです。おとなになってから困らないためにも、楽しいと思って生きられるように!
親は勇気づけをする
「勇気づけ」という言葉を知っていますか?私のサイトではたびたび出てくるワードですが、「勇気づけ」とは、精神科医で心理学者のアルフレッド・アドラーの「教育論」にある考え方で、その基本は「勇気づけにある」と言っています。子どもが共同体(社会の中)の対人関係に入っていく「勇気」を持てるように親は援助していくことなのです。
具体的な勇気づけの言葉は、子どもを対等な人間とみて認める言葉です。
たとえば、オリンピックを観戦し子どもが『わぁ~すごいね~』と言っただけでも、親は認める言葉を言えます。『そうだね~、すごいね~、感動した?それは良いことだね』これだけでもいいんです。子どもは自分の感じたこと考えたことが認められたと思えるからです。
子どもが社会の中で生きていく上で、必要なことは、①自己受容=ありのままの自分を受け入れること。②他者貢献=自分が誰かの役に立っていると感じられること。③他者信頼=他者を仲間であると信頼できること。この3つです。
この3つを育てるために、親は子どもに『あなたは、生きているだけで、誰かに貢献しているんだよ』と、その存在を認めることなのです。
勇気づけは、認めてあげることです。否定しないでほしいのです。
人間は、自分に価値があると思える時だけ、勇気を持てるのです! byアドラー
勇気くじき
反対に親が子どもの「勇気くじき」をしてしまうケースがあります。それは、親が自分の果たせなかった高い理想をかかげ、子どもの欠点ばかりを指摘するケースです。
親自身も子どもの頃に、代々そのようにされてきたケースもあります。よくない習慣を受け継いでしまっているケースですね。
親が親からされたことを引き継いでしまう理由には、それでいいと抵抗できずに受け入れてしまった場合が多くみられます。抵抗できないのは怖かったからです。恐ろしくて幼い子どもには抵抗できず、半ばあきらめで親に従ってしまった、というケースです。
それがおとなになって、子ども頃、イヤだったはずなのに、その感覚を忘れて、同じことを自分の子どもに繰り返しているケースです。
いま、これを読んで気づいた人は、今からでもやり直しましょう!
子どもを肯定する
子どもが何かに興味・関心をもつことは良いことです。どんなことでもいいのです。※ただし、人やものを傷つけること以外ですが。
おとなから見たら『なんでそんなことに?』と思うようなことでもいいのです。
決して親はいきなりくさすこと、ダメだしすること、否定することをしないでいただきたい。子どもは一気にやる気を失ってしまいますから。失ってから『なんでやらないんだ』と言ってももう遅いのです。
子どもは親だけの子どもではありません。やがて社会へ飛び立つおとなになるのです。ですから、子どもは「社会の子」なのです。
親は子どもを社会から預かっている大切なものとして捉えていただきたいと思います。
そして、やりたいことをやらせてあげてください。チャレンジさせてあげてくださいね!
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