いま怒っていますか?


いま、怒ってますか?

「怒り」の感情について

「怒り」や「憎しみ」「恨み」などの負の感情がコントロールできたら本当に平和な世の中になるのにな~って思います。

人間だから誰だって怒ることもあるし、恨んだり憎んだりすることもあるでしょう。
でも、その怒りや恨み、憎しみのエネルギーは「破壊」へ とつながる怖いエネルギーに変わってしまう恐れがあります。

「創造」はすばらしいことですが、反対の「破壊」は痛み、苦しみ、悲しみが伴います。

一生懸命育ててきたものをいきなり破壊されたらどうですか?
大事に大切に愛おしく思っているものを破壊されたらどうですか?
耐え難い痛み、辛さ、苦しさ、悲しさに見舞われますね。

人為的な殺人、虐待、世界の平和は人間のこころの平和にあります。
破壊は戦争。ですから破壊はいけません。破壊を止めましょう。

人はなぜ怒るのでしょう?

何に対して怒るのでしょう?
「怒り」にも種類がありますね。みなさんはどんなときにどんな怒りをおぼえますか?
小さい怒りから大きい怒りまでいろいろあると思います。

★あいさつをしたのに相手がなにも言わず通り過ぎて行ったとき
★お店で食事をするとき、注文したものがなかなか来なかったとき
★レストランの食事がまずかったとき
★銀行やスーパーで並んだ列がなかなか前に進まないとき
★すれちがった人の肩がぶつかったとき
★知らない人にじっと見られたとき
★休日の行楽地で人が多かったとき
★歩いていて車にひかれそうになったとき
★車を運転していて歩行者がじゃまに思えたとき
★満員電車のなかでじっと我慢しているとき
★仕事の量が自分だけ多いと思ったとき
★家事をひとりでやらされていると思ったとき
★不公平な扱いや理不尽だと思うことを言われたとき
★自分の欠点を他の人のいる前で指摘されたとき
★信じていた人に裏切られたと思ったとき
★相手にやってもらえると期待してたことをやってもらえなかったとき
★いいと思ってやったことを人から批判されたとき

いくつ当てはまりましたか?まだまだたくさんありますか?
なぜ腹が立つのでしょう。10人中8人までが怒りを感じるような「これは誰だって怒るよ」と言えるものと10人中1人か2人しか怒りを感じないような状況もありますね。
10人中5~6人が怒りを感じて、5~6人が感じないという場合もありますね。

その差って何なのでしょう?

どう見ても誰が聞いても不公平だ、理不尽だと思えることと、同じ状況でもそのときの自分の気分がもともと悪かったからとか、同じ状況でも相手をもともと嫌いだったからとか、そういう理由で怒りを感じることもありますね。

みなさんは自分のそのときの気分や相手によって怒りが変わることはありますか?
アメリカで怒りのコントロールの研究をおこなったR・ウィリアムズ氏は上記のような項目のチェックをして思い当たる項目が多くあればあるほど「怒りのレベル」が高く、それが高いほど人間関係や健康に問題が生じる可能性が強いといっています。

日ごろから怒らない人と怒る人は何が違うのでしょう?

では常に怒りを感じている人とめったに怒らない「怒りの感情」を感じないという人がいます。
「もともと短気なのよ」「キレやすいのよ」と自己分析している人もいます。
「怒らない人は気が長いだけ」「鈍感なのよ」という人もいます。
はたしてそれだけでしょうか?

そんなことないですよね。怒りを感じてストレートにすぐに出す人、あとから出す人、出し方も様々です。当事者に言う人、物に当たる人、家族に当たる人、他人に当たる人、怒りを感じてもこらえて出さない人もいます。感じないのと感じても出さないのとでは違ってきますね。また怒りの焦点がずれて感じないのは抑えているわけではないですね。
怒りを感じても自分の内側に秘めて抑えてしまう人は怒りがまた違った形で影響します。

生まれもった気質という性格の種のようなものがあります。その気質に周囲の環境による様々な影響を受けて性格や人格が形成されます。
自分の特徴に気づいたときから、いくらでも変えることはできるのです。
過去と他人は変えられませんが、自分自身は必ず変えることができます。

もしも、そうした短所に気づいたら、そこから生まれ変われるチャンスだと思ってください。
「怒り癖」のような習慣になっている場合にはあきらめないでゆっくり自分と向き合えば直すことができます。
また怒りがとまらない、常に怒っている、理由なくイライラが酷いという状態の場合は医師に相談する必要があることもあります。(脳の機能障害が疑われます)

怒りのメカニズム

では、次に「怒り」が心身にどのようによくないことなのか?みていきましょう。

何かに腹を立てるとからだはこのように反応します!

脳の奥深くにある視床下部という部位にある扁桃体の神経細胞が活性化されます。

腎臓の上にある副腎というところから血液中にアドレナリン、コルチゾールなどの物質が大量に放出されます。

心臓は早く脈打ち、血圧は急上昇します。

外部から侵入する細菌等に対抗する免疫系の働きをストップしてしまいます。

脂肪分が血液中に放出され、それは肝臓でコレステロールに変えられます。

それが身体中に巡り、動脈硬化や心臓発作などの危険度が上がります。

生物学的にみても私たちは何かに腹を立てるたびに苦い毒薬を飲んでいるようなものなのです。
3行目の「アドレナリン、コルチゾール」という物質がくせものなんです!
これが出すぎると毒蛇やフグに匹敵するほどの毒があるそうですよ。
こわいですね。これでは自分の大切な体がかわいそうです。
同じ出来事に出会っても、決して怒ったりせず、イライラしない性格の人がいることも事実ですね。

★交通渋滞に巻き込まれても平然としています。
★銀行やスーパーで長い列の最後に並んでも待つことは苦になりません。
★不公平な扱いを受けてもそういうことはさっさと忘れ、人から批判されても機嫌を損ねず冷静に自分を顧みて、議論に巻き込まれても、気持ちを集中させ相手を理解し自分の気持ちを冷静に伝える。

では、どうしたらこのように怒らないでいられるのでしょう?

怒りの予防と対策

最近の研究でわかっていることは、「怒り」の前には「恐れ」のこころがあるとわかっています。
恐れに敏感かどうかは、脳の扁桃体で感じる「恐れ」の強さに関係あります。

扁桃体の感受性が敏感であると、恐れ「怖い」と感じやすいことを意味しています。
平均値より恐れを強く感じると、「不安」が起きます。
不安とは安心していない状態ですから、自分の身を守るため、本能にある防衛機制が働きます。すると、防衛ですから逃げるか闘うかになります。

「怒り」とは、この防衛から発した攻撃のサインだったのです!!

怒りやすいタイプは実は臆病な気質を持っているのです。
自分の気質をよく知って、その気質とじょうずにつきあっていく方法を身につけましょう。

それは、そのつど「怒り」の感情に対処するためのトレーニングが必要になります。
これは思考の癖を直すことに等しく、毎日の努力は必要です。
潜在意識に刷り込まれた癖を直すのですから、それはそれはたいへんなことでしょう。
私はその予防と対策として「こころとからだの方程式」を守るようにしています。

腹が立つ→アドレナリン、コルチゾール出る→血圧上昇→免疫力低下→コレステロール値上昇→死にいたる病気になる・・・・・・怖~い! だから怒るのはやめよう!
そう思うようにしています。だって元気で楽しく生きたいですからね。
怒ってしまったらすぐに「こころを切り替えて」くださいね!
「怒りのセルフコントロール」の著者、R・ウィリアムズ夫妻によると16くらい方法があるのですが、そのおもなものは、

  1. ストップ法:怒りたくなったら「ストップ!」と自分に叫んで思考停止する。
  2. まぎらわせ法:怒りそうになったら周りにある自分の気になるものに集中する。
  3. ペット法:ペットを飼って愛情をそそぎ、人にもいつくしむ気持ちを養う。
  4. 社会奉仕法:ボランティアなど福祉活動に参加し、弱者をいたわる気持ちを養う。
  5. 許容法:とにかく無条件で相手や対象になるものを許す気持ちを養う。
  6. ユーモア法:怒りそうになったらお笑いなど面白いことを考える。

そして根本的に改善するのであるなら、怒りの逆のこころ「感謝のこころ」をもつことです。

どんな小さなことにも感謝する気持ち、「感謝できるこころ」が大切です。
そのこころは自分でつくっていけるのです。

いま、自分がここにこうして元気でいられることはみなさんの「おかげです」という「感謝のこころ」が何より大事なんですね。
いかがでしたか?

みなさんのストレス回避に少しでもお役にたてばうれしいです♪

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