10月の家族へメッセージ
あと2年、2020東京オリンピックですね。10月というと私は1964年の東京オリンピック10月10日開催を思い出します。私が10歳の時でした。
思い出が残る。記憶に残るメカニズム、ご存知ですか?
それは、出来事と、それに対する自分の感情が決め手です!
その出来事に対して、自分の感情(気持ち)がどれだけ動いたか?感じたか?、反応したか?で、記憶に残るものと残らないものとがあるようです。
学校で遠足に行った、あるいは合宿に行った、そうした思い出は個人の気持ち(感情)がどれだけそれに反応して、どれだけ動いたか?によって、その人の記憶に残るか否かもちがってくるということなんです。
感動するほど楽しかった!面白かった!これは記憶に残ります。感情が動いたからです。
あるいは、その時「孤独」を感じた。寂しかった。みんなとちがうことに不安を感じた。などは、それも感情をゆさぶることになるので、記憶にしっかり残ります。この場合は負の印象として記憶に刻み込まれるわけです。
昨日の夕飯はなんだったか?おとといの昼食はなんだったっけ? という日常あまり変化がないことは、感情も動かないので記憶に残りにくいというわけです。
記憶のメカニズムを知っていただくと、その瞬間の自分の感情(気持ち)がどう動いたか?によって、記憶に残るか忘れるかが決まってくるわけなんです。
また感情(気持ち)というものはある種「感覚機能」ですから、理屈なんてないんです。理屈はあとづけだったりします。
イライラ、クヨクヨ、モヤモヤ、怒り、悲しみ、孤独、寂しさ、怖さ、嫌い、不安、安心、好き、楽しい、うれしい、わくわく、などの感情は脳の感覚機能です。熱い!寒い!甘い!辛い!苦い!などの感覚と同様に、理屈ではなく、瞬間に感じる感覚機能なんです。
どこにスイッチが入りやすいかは、個体差があります。生まれ持つ個々の個体差だと思っていただければいいですね。
ちょっと考えてみてください!
ただ、いくら個体差といっても、社会生活を営む上で、また健康生活を維持したいときに、・・・生きやすいのはどっちですか?
生きやすいとは、悩みが少ない、自己矛盾がない、葛藤がない、そういったこころ(気持ち、感情)の安定が基盤となって、その上に前向き(未来志向)な解決思考が働いて、人生の岐路に立ったとき、選択や決定がスムーズに進んでいく状態を指して言えると思います。
生きていく上で生きやすいのは、柔軟で許容範囲の広い楽観的な考え方ですよね。安心、好き、楽しい、うれしい、わくわくする!
「生きやすさ」という観点でとらえると、そうなるんですね。
だから、小さい時から、子どものころからの、子どもを取り巻く周囲のおとなの考え方が重要になってくるわけなんです!子どもに影響を与えますから。
もし、我が子の生まれ持つ気質が「イライラしやすい」「クヨクヨしやすい」「モヤモヤしやすい」・・・それらにスイッチが入りやすい、そのような遺伝的な要素を持っていたとしたら、すぐにご相談ください。私でなくても、こういうことについて、専門的な知識と柔軟な考え方をもった専門家が近くにいたら相談に行ってください。
早ければ早いほうがいいです。
だからと言って、30だから、40だから、50だからもうダメなのか?というと、そういうことではありません。いつからだって気がついた時点でスタートしてください。
『早いっていつ?10代、20代? じゃぁおれは40歳だからもうだめだ~』みたいな考え方はいらないということです。
このゼロか100か?白か黒か、イエスかノーかみたいな二元論的な考え方はそれ自体が人生には危険なんです。
どう危険か?というと、自分の可能性をつぶしてしまうからなんです。せっかく持っている可能性をつぶしてしまいかねません。
柔軟性というのは、言い換えれば「いつからだって取り戻せる!」「気づいたときがスタートだ!」と前向きになれる要素です。
では、なぜ、柔軟な考えになれる人とそうでない人がいるのでしょう?
それは、遺伝的な生まれ持つ気質のちがいが大きく影響していると言えるでしょう。「怖い」という感覚、怖さに敏感か、鈍感か。脳のこの感覚機能が影響していると思います。超敏感か、超鈍感まで、その間の自分がどのくらいの位置にいるのか知っておくことはだいじです。
怖いことに反応する機能は、人間誰でももっています。生きるために、命を守るために脳にシステムとして組み込まれているのです。
防衛本能です。
誰にでもあるものです。
しかし、その強弱は人によって異なります。防衛本能が強い人、弱い人。
言い換えれば、新しいことにチャレンジするとき「怖いもの知らず」もいれば、「石橋をたたいても渡れない」という人もいます。
これは生まれつきなんです。ただ、それをさらに助長させてしまうのは、育っていく中での環境です。
では、そうだったら生きにくい人生を送るのか!と思いましたか?
いいえ、決してそうではありません!!
ここからが重要。
安心してください。まず、自分の気質を客観的に冷静に見て、よく知ることがだいじです。怖さに敏感?鈍感?
知ったら、それとうまくつきあっていくことです。
「怖さ」に敏感な人は、どうしても気にしなくていいことを気にしてしまいます。
鈍感な人が「気にするな!」といくら言っても、敏感な人は気になってしまいます。理屈ではないからです。感覚機能だからです。反射的なものだからです。気にしたくないと思っても気にしてしまいます。反応だからです。
どうしたらいいか、わからないのです。気にすることを止められないのです。
そこで、当ルームでは、気にしていいんだよ、と言っています。気にしてはいけないというと余計に気にしてしまうのです。
いったん、気にしてしまう自分を受けとめて、そういう自分とうまくつき合う。そのためのトレーニングをおこないます。
気にしてしまう自分を受け止めながら、認めながら、その上で、「この社会で生きていくには、そんな自分になんて言ってあげればいいの?」と、自分が自分に問いかけます。
つまり、気にする自分を慰めながら、寄り添いながら、気をそらす。意識をほかへ向けるトレーニングをしていきます。
意識(気)がほかへ向けばしめたもの!
意識が楽しいこと、うれしいこと、面白いこと、わくわくすることへ向かい始めると人生はどんどんよくなります。
馴れるまでは、すぐにブレーキがかかります。何度もかかります。
こころの声が叫びます!『そんな楽しいことなんかあるわけない!』『そんなチャレンジして、もし失敗したらどうするの!』
この声は脳の防衛本能の声です。何倍も強く防衛が働いてしまう怖がりさんには打ち寄せる波のようにバンバン聞こえてきます。
そのとき、もう一人の自分。勇気がある自分が怖がりさんの自分に言って聞かせます。
『大丈夫だよ、なんとかなるよ。失敗したらそのとき考えよう。それで間に合うんだよ。本当だよ』
『それには、同時に後悔しない習慣もつけることがだいじだね!』
『まだ起こってもいないことへの不安は、安心に替えよう!』
『起こってからじゃ遅いなんて思うのは、ただの刷り込みだよ。きっと小さい頃に怖い思いをしたんだね。大丈夫だよ。』
『なにも遅いことなんてないんだよ。いつからだって、いつもここから!スタートでいいんだよ。』
そう言ってあげましょう。
そして、自分の秘めた可能性にかけましょう!
怖さで隠れてしまった能力を目覚めさせましょう!
一度しかない人生、やりたいことへ思いっきりチャレンジしてみましょう。
良い思い出をつくりましょう!
やりたいことがわからない、見つからないのは、そのわけは次回お話ししましょう。
もっと知りたい方はご相談を。