子どものこころを守りたい
9月1日は一年でいちばん子どもの自死が多い日です。近年は2学期のはじまりが8月最終週からの学校もあります。二学期のはじまりにリスクが高まりますので親や養育者のみなさんはお子さんに意識を向けて様子を観察するようにしましょう。
また不登校が増えるのもこの時期。子どもが『学校に行きたくない』と言ってきたら、焦らず慌てず、まずしっかり子どもの気持ちを受け止めてください。
受け止めるとは、気持ちに寄り添うことです。子どもは「やっと言えたんだ」と捉えてくださいね。決してわがままでも怠慢でもないんです。これだけは信じてあげてください。
おとなから見ると、おとなの感覚で見てしまいますから、自分が仕事や会社を休みたい、たまにはゆっくりしたい、それと同じだと思ってしまうかもしれませんが、それとはまったくちがいます。
子どもは本当は学校に行きたいんです。行きたいけれど行けないんです。友達とも遊びたい、仲間に入りたい、勉強だってしたいんです。この前向きな気持ちがあることを忘れないでくださいね。信じてあげてくださいね。
子どもの不登校には、実は家族関係の歪みが隠れていることが多々あります。家族システム(家族は複数の個人が相互に結び付くシステムで構成されている)家族システムの歪みを子どもが不登校という形で表面化していると言えます。そこで家族療法の効果が期待できます。
つまり、子ども個人だけをなんとかしようとしても解決に至らないこともあります。子どもを取り巻く家族全体をみていく必要があるのです。
その先には社会のひずみや歪みも関係してきます。すべてつながっていますからね。影響し合っていますからね。いま日本社会が抱えている課題は経済も産業も社会全体の歪みを直すことが本当は先決なのです。
ただ、家でできること、親が家族ができることは、前述のとおり子どもを疑わないこと。本当は学校へ行きたいんだと信じてあげること。
すると、いちばん「つらいのは子どもなんだ」とわかりますよね。つらいのは親より子どもなんです。あたかも親は、子どもが親をつらくさせている、困らせていると思い違いすることがあります。よくあります。しかし、つらいのは行きたくても行けない子どもなのです。
突然自死に至るのは
言い出せないからなんです。『行きたくない』と言い出せないからなんです。唯一自分の味方をしてくれるはずの親が、味方どころか『なんで行けないの、どうして行けないの、みんな行っているじゃない、行けないはずはない!たるんでいる、怠けている』なんて言ったら、行けないことを悪いこととして責められているように子どもは感じます。
これを繰り返していると、子どものこころは『ぼく(わたし)はダメな人間なんだ、親を苦しめているんだ、こんな人間いないほうがいいんだ』と思い込んでしまい自死に至ることがあります。
親はそんなつもりじゃない!!叱咤激励して気持ちを強くしてほしいんだ、と言うでしょう。
しかし、そういう子どもばかりじゃないのです。子どもの繊細さは個々にちがいます。感受性の強さは親とちがいます。それを知ってください。
生まれもつ気質はちがうんです。親が平気だから子も平気だと決めつけないことがだいじです。
動画もいろいろ参考にしていただけましたら幸いです↓