アタッチメント(日本では愛着という)について
みなさん、こんにちは! いつも訪問ありがとうございます。今回は「アタッチメント」attachment 日本では「愛着」といいますが、これについてお話ししたいと思います。
アタッチメント理論とは、イギリスの児童精神科医で精神分析家のジョン・ボウルビィが研究し提唱した発達心理学の中のひとつの概念です。それは、子どもは不安(危機的な状況など)になった時に、養育者(母親・父親など)に自分から接近(近づき)安心を得ようとする行動(くっつきたい)で、それによって安心を得てまた冒険(探索行動)ができる。そしてそれは人格形成の一部で、人生の中でだいじな「対人能力の基礎」となることを伝えています。
生後まもなくから2、3歳まではとくに大事な時期と言えます。
愛着の形成
なにがだいじ?
愛着のスタイルです。
誰もが理論を知っているわけではありません。親になる学校があるわけではないので(あったらといいですね)何も知らずに親になります。こどもの発達に必要な発達心理学と良い対応、具体的な心理面での接し方は「母親学級」では教わりませんからね。
知らなくて当然なのですが、知らないがゆえの課題が出てきます。
愛着が健全に安定した愛着スタイルになるかどうか?が問題になってきます。
親子でも生まれもつ気質は異なりますから、自分が生んだ子でも『どうしてこんなに泣くの?!なんで言うこと聞いてくれないの?!』と、赤ちゃんのこと(心理)をよく理解していないと赤ちゃんに対する養育態度が怒りになったり悩みになったり、ひどいケースは『赤ちゃんが私をいじめている』なんていう被害妄想になるケースもあります。
回避型(愛着軽視)や 不安型(とらわれ型)などは、おとなになって人を避けたり、逆に依存的になったりする傾向があります。恋愛がうまくいかない!と嘆く結果になることも。
ここで、なぜ乳幼児期の愛着がだいじか?お話しします
『わたしはどうしたい こうしたい こうしたくない』という自分が決める自分の意思、これが主体性です。
この主体性を育む基礎となるのが、健全なアタッチメントの形成なのです。
アイデンティティの確立のための「基礎」なんです。不安になったときにくっつける人(養育者)との関係が対人関係の基礎になるので大切なのです。
建物で言えば基礎の基礎、土壌を耕すところからなのです。養育者との愛着が安定型の愛着スタイルになれば、その上に自己受容ができます。その上に自己肯定感や自己効力感といったものが育ち、自分に自信がもてると他者に対して信頼を築けるようになるのです。(不安や警戒心猜疑心がなくなるので)
人は人との信頼から安心を得て自分を信じていけるようになるのです。その最初の人が母親父親など養育者なのです。日本ではとくに母親がお世話をすることが多いので母親の役割は重要となります。できれば育休を父親も2年間くらいとっていっしょに子育てするととてもいいですね。
こうして母親や養育者をこころの安心・安全基地として、いつでも帰っていける場所があるので子どもは行動範囲を広げていくことができます。
おとなになってからは、他人でもいいので心理カウンセラーやコーチをこころの安全基地として、拠り所にするといいでしょう。
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