フェアリーでは、アドラー心理学とマズロー心理学に基づいた考え方を取り入れ、あなたの人生をより良いものにしていくことに全力を尽くしています。
アルフレッド・アドラー
Alfred Adler
1870年2月7日 – 1937年5月28日
オーストリア 精神科医 心理学者
アドラー心理学とは、人生の意味を考える心理学です。
自分自身の幸福と、人類の幸福のためにもっとも貢献することは何か?
アドラーは考えました。
≪共同体感覚≫
第一次世界大戦が勃発し、精神科医として従軍したアドラーは、傷ついた兵士たちを見て、「どうしたら平和になるのか、人間は闘わないために何をすべきか」深く考えるようになりました。
そして、出した答えが「共同体感覚」だったのです。
人は一人では生きていけません。社会をつくり、組織の中で他者と共に生きています。
私たちはつねに他者と結びついて生きていることを忘れてはならないのです。
もしも一人であったら人類は滅びてしまうのです。それなのに、利己的になり他者を敵対視して排斥しようとすると戦争が起こります。
平和で安心して穏やかに暮らしていくには、アドラー心理学の思考を現代社会にも取り入れていくことが懸命であり、人類に貢献することなのです。
とりわけ、すぐに活用してほしいのは、子どものしつけ、子育ての教えです。
≪賞罰教育の失敗≫
いまの文科省のやり方である「賞罰教育」は、子どもたちに高い理想をかかげ、欠点ばかりを指摘する。他者と比較して、優劣をつけ、勝ち負けをつくり、差別する。
これは、争いのもとを誘発しているようなものです。
どうしたら叱られないか、どうしたら褒められるか、自分のことばかり考えます。
自分にしか関心がなくなり、人への関心が薄れ、人をおもいやる気持ちに欠けます。
わがまま、利己主義、陰湿ないじめ、おとなのパワハラ、DV、反社会行動・・・
現代社会の課題です。
こうした課題をつくってしまった要因は、敗戦から諸外国に追いつけ追い越せの政策で政府が日本の国益を上げるため、国益ばかりに意識が向けられ、結果さえ良ければ何をやってもいいという合理主義の競争社会をつくってしまったからなのです。
近年、アドラー心理学が注目されたのは、そうした殺伐とした社会の弊害から犯罪や自殺といった事件が多発している現状をなんとか打開したいという国民の感情からでしょう。
≪民主主義とは≫
真の民主主義とは、人間は親も子どもも、上司も部下も、性別にも関わりなく、すべての人間が対等のヨコの関係にあるということであり、人間の価値に上下はなく、誰もが同じ権利をもっているもので、誰かが誰かを支配したり、抑圧したり手段として扱うことはできないということです。
人間が人としてみな対等の関係であるならば、利権や力づくで占領することはできないのですから、なにか問題が起きたときには、言葉を使って「対話」をすること、対話を繰り返しおこなうことで、必ず平和的解決が望めます。
私は、「家族」という組織の中のいちばん小さな単位で、そこでの平和こそが人類の平和につながるものであると確信し、家族や身近な関係のあいだに「対話の関係づくり」を促進するよう家族カウンセリングを通して貢献しています。
アブラハム・マズロー
Abraham Harold Maslow,
1908年4月1日 – 1970年6月8日
米国の心理学者 人間性心理学の生みの親
≪人間性心理学とは≫
ヒューマニスティック心理学とも呼ばれています。
フロイトの精神分析、ワトソンの行動主義に対して「第三の勢力」と位置づけた心理学で、それは人間の肯定的な内面(思考・感情)に焦点をあて「人間一人ひとりの独自性」を尊重し、人間が成長したい欲求意識に基づき、人生で可能な限り自己の潜在能力を開発して目標を実現できるように心理学を研究応用したものです。
(※合わせてモチベーションアップ法もご覧ください)
≪自己実現理論≫
マズローの提唱した自己実現とは「人間は自己の高次な欲求を満たすために絶えず成長していくものであり、その可能性がある」という信念で過去の成功者・偉人を研究し体系化したものです。
≪マズロー心理学の活用≫
実生活ではどのように活用していくかを具体的にお話します。
目標や願いを叶えるには、まず自分自身のこころの安定が不可欠です。
たとえば人間関係がうまくいっていない状況や環境ではこころ(意識)は他のこと(目標・願い)に集中できません。
まずは人との関係をよくして自分のこころを安定させることに活用してみましょう。
≪自己開示する≫
他人に「自分という人間を正確に知ってもらうこと」は大切なことです。
問題が起こるのは「誤解」から生まれます。
自分に対する誤解をなくすためには正確に自分を分かってもらう、 理解されること。
相手に理解され認めてもらえることは自信にもつながります。
どのようにわかってもらうか、そのためには自分から自分の考え方、感情を冷静にそして、自分の気持ちに素直に開示する(表現する)ところからはじまります。
≪建設的な批判を受け入れる≫
人間のこころの側面には4つの面があると言われています。
ジョハリの4つの窓=
- 自分も知っていて他者も知っている自分、
- 自分は知っているが他者は知らない自分、
- 自分は知らないが他者は知っている自分、
- 自分も他者も知らない自分
その中で自分も他人も知っている面を多くしていくと人間関係もうまくいき、人生も生きやすくなります。
逆に自分も他者も知らない自分が多いとしたら怖いことになりますね。
「建設的な批判」とは、他人が知っていて自分が 知らない自分の陰の部分を相手が「こうすればもっとよくなるよ」と言ってもらえることです。
人に指摘されるのはイヤかもしれませんが、それを素直に受け入れることができたらすばらしいですね。
自分のために言ってくれたと受け止めることができるかどうかで自己の成長は決まります。
≪子どものときの純真さを持つ≫
マズローは成功した人の共通点をみていったとき、子どものような純真さ、単純さをもっていることに気づきました。それは子どもというものは・・・
- 先入観にとらわれない。
- 無邪気に物事を眺める。
- 状況を無理に変えようとしない。
というような素直さ純真さを持っているということです。
つまり、不安や恐れ、悲観主義におちいることのない子どものような意識をもっているということです。
≪トレーニングを怠らない≫
世界の偉人と言われるひと、成功者にみられる共通点は異常と思われるほどの「勤勉さ」であるとマズローは言っています。
我を忘れるくらいの「夢中になれるもの」であるなら公私の区別なく、仕事と遊びの区別なく四六時中勤勉になれるでしょう。
だから、トレーニング、訓練を怠らなくできるのです。楽しんでできるのです。
もしも毎日の訓練が苦痛だったり、堪える努力だと感じるようであるなら、それは本当はやりたくてやっているのではないのかもしれませんね。
よく考えてみましょう。自分に正直になるために。
≪知識・情報を得る≫
行動することで初めて結果がでるので、知識や情報だけでは何もならないと思いがちですが、行動のチャンスが来たときに少しでも多くの知識・情報があればより良い結果を生むことも可能ですね。
ソースの仕入れは一か所にせず、多方面から見方を変えた考え方を知識・情報として得るといいですね。
そして、なんのためにこの知識が欲しいのか、情報が必要なのか目的を明確にしておくといいでしょう。
≪全体を見る目を養う≫
一面から見た評価は歪んだ評価です。マズローは個別というより全体を重視しました。
人の性格も一部分をみてマイナスな面があるからと言ってその人のすべてが悪いわけではありません。
反対に良い面があるからといってすべてが善人ではありません。
つねに全体を把握する癖をつけると、自己啓発するにも要領よくおこなうことができます。
さらに、私は「罪を憎んで人を憎まず」という言葉が信念でもあります。
誰も悪くないのです。誰も赤ちゃんのときから、いじめをしようとか、裏切りをしようとか殺人をしようなんて思っていないのです。純真無垢に自分の気持ちに正直に生きています。
善良な人間に罪を犯させるのは環境です。社会的環境です。政府の怠慢から起きます。
国民すべての人が対等に公平な扱いを受けていれば、かなりの犯罪は防げます。
それと、こころの教育です。すべての人に同じように公平に「こころの教育」を幼少期からおこなうことで、自分も相手も大切に思うやさしい気持ちが育ちます。
共同体感覚も教え、それぞれ個性にちがいはあってもいいんだと教え、ちがいを理解し合い、許し合い、助け合い、支え合う教えを、一貫性のある教えを施せば、かなり平和になります。
ところが、国は国益がすべてだと考え、競争力を高めようと、私たちに比較と優劣、上下の 教えを施してきました。その結果、現代のさまざまな社会問題が起こることになったのです。
恐ろしいことです。
ですから、教育制度を見直してもらうには、有権者の私たちが賢くなって、政府に提言するか私たちと同じ考えの同士に代議士になっていただきましょう。
人を憎んではいけません。憎むなら、出来事を憎みましょう。
≪早く体験する、行動する≫
何かを成し遂げた人は、早熟だったということをよく聞きます。
すべてにおいて 思いついたら(ひらめいたら)考えるより行動しているようです。
躊躇していることでチャンスを逃してしまったり、やってみて初めてわかることに気づくことが遅くなったりしてしまいます。
「思い立ったら吉日」という諺があるようにヒラメキを信じて行動に移しましょう。
≪イメージ(想起)する力を養う≫
右脳を使ってイメージします。
「思考は現実になる」という言葉があるように脳で想起したものはそこに感動を込めてあたかも実現したかのように強く想像することを毎日継続するとやがて現実のものとなります。
もちろん行動を起こす努力も必要ですが、その行動の勇気を出すためにも現実を離れて未来の世界へワープするのです。
「そんなの無理」とか「できっこない」という見えない先の不安を払しょくするのです。
≪長所に目を向け長所を伸ばす≫
日本人の多くは残念なことに短所に目が向く癖があります。
強化には「正の強化」「負の強化」があります。
褒めて伸ばすか叱って伸ばすか、ということに使われていますが、日本人は昔からあまり褒めることは上手ではなく、どちらかというと「叱ってしつけをする」癖があるようです。
「○○してはいけません。○○すると□□になっちゃうよ」と脅かすしつけです。
しかし、叱られると緊張します。脅かされても緊張します。
緊張はリラックスの反対ですから人間のからだにとって、あまりよくない記憶の仕方だと研究でわかっています。
「やらないと怒られるから勉強する」という委縮した意識を持たせるのではなく「やれば認めてもらえる」という喜びにつながる自発的な意識をもたせることで効果があがります。
これを自分自身にも当てはめるのです。
自分の悪いところを直すこともいいことですが、まず自分のよいところに目を向け長所を自分で認めて褒めましょう。
自分に自信をもたせるのです。さらに磨きをかけて伸ばすのです。
これも勇気ある行動につながります。
≪他人に奉仕する≫
人の成功がやがて自分の成功につながることを理解していない人が多くいます。
他人の成功をねたみ足を引っ張る人が多いのはそのせいです。
それは、全体をひとつの共同体だととらえる意識の欠如から起きます。
全体を見ることができれば自然に分かるように、社会の利益が個人の利益になるのです。
つまり、みんながよくならないと自分にも回ってこないことになるのです。
自分さえよければいいという考え方では自分もよくはならないのです。
ここに気づいてほしいものです。
人のために働く、貢献することで善いおこないはやがて自分にも還ってくるのです。
善いことをすれば善いことが自分にあり、悪いおこないをすれば、やがて自分にも還ってくる。
代償の法則、因果応報という言葉がそれを表しています。
≪感謝すること≫
アドラーにもマズローにも共通しているもの、それは感謝のこころです。
いまあるもの、いまいる人に毎日感謝する気持ちが大切です。
それは現在自分が生きていられるのは、いま在る物、在る人、在る環境、すべてに自分が支えられているからなんです。
そのことを当たり前に思ってしまうと感謝のこころが芽生えません。
つねに当たり前のことに感謝できる自分でいることを心掛けましょう。
すると、自分も相手もみんな良い人生になりますよ。
私はそれを生涯伝え続けます。