人は自分と違うもの
あなたはどのように処理していますか?
愚痴や不平・不満。
不満、それは満たされていない気持ち。
すべてが満たされるものではありません。
だから必然的に不満は起こりますが、解決方法をどのようにしているかで人生は大きく変わります。
いっしょに考えてみましょう!
私たちは世の中という社会のなかで生きています。
とくに人間はかなり長いあいだ人の養育なしには生きていけないものです。
オギャーと生まれたときからひとりでは生きていけません。
自律と自立、そして共存はつねに同時に存在します。
そんな中で人との関わり、人間関係ほど難しいものはありません。もっと原始的に本能だけで生きているような時代は別の辛さ、苦しさはあっても現代のような悩みは起こらなかったでしょう。
文明の発展と共に生活の安全・保障、教育・知識の充実、宗教・思想の多様化、文化・交通の発展と繁栄、地域社会間の交流などが広がりをみせました。
すると、人のものごとに対する価値観や観念、習慣、判断基準、言語、行動習慣のちがいが目立ってきました。
狭い地域の中だけなら同じ風習ですむことも、文化交流があれば、それぞれの特徴、ちがいもあります。その「ちがい」がよくわかるようになりました。
たとえば、「あたりまえ」のちがい。
同じ地理的条件の地域に生まれ育った人同士の「あたりまえ」に思うことと、違う地域に生まれ育った人の 「あたりまえ」に思うことは異なる物事もあるわけです。
昔からの慣習(ならわし)だったり、そこでの常識や協調することだったりします。
それは地域だけのことではなく、小さな社会といわれる家庭のなかにもあり、学校、企業のなかにもあります。 誰でも自分が子どものころから信じてきたもの、いいと
思ってきたもの、それを中心に考えます。それが自分のなかの 価値観、観念、常識で「あたりまえ」だからです。
しかし、成長するにつれ多くの自分とは違った人たち、つまり他人と接触をもつわけですから交流が多くなったり関係が深く密接になればなるほど自分との価値観、観念、習慣、常識、思考、行動、などの違いがみえてくるわけです。
そこで問題が起こります
「どうしてあんなこと言うの?!」「なんでわからないの!」「そんなの常識でしょ!」「おかしい、絶対おかしいよ」「へん!あの人、変!絶対へん!」「そんなのまちがってる!」「そんなこと言う気持ちがわかんない!」
どうですか?
このようなこと思ったこと、感じたこと、言ったことありませんか?
誰でもあると思います。
不満、満たされない気持ちは、こうした「ちがい」を受け止められない気持ち、考え方のちがい、捉え方のちがい、行動のちがい、あらゆるちがいを受け止められない、認められない、許せない、わかり合えない・・・
こうして、不満は起こります。わかり合えれば気持ちは満たされますから、不満になりません。
こころが満たされないから不満です。
そして、不満を解決しないままで放置しておくと、愚痴となって表面化します。
誰にぶつければいいの
誰に不満を訴えますか?
誰に愚痴をこぼしますか?
友人、同僚、上司、部下、恋人、夫婦、親子、きょうだい、・・・
あなたは誰かと揉めたとき、いさかいがあったときその相手を受け入れられずに、イライラ、怒り、あるいはガッカリ、失望、を感じたときに、その思いや感情を誰かにぶつけていますか?
親しい友人ですか?職場の同僚ですか?話のわかる上司ですか?
何も言えない部下ですか?優しい恋人ですか? 深い絆の夫ですか?妻ですか?
なんでも言える母親ですか?父親ですか? 仲良しきょうだいですか?
本音を話せる人、話しても聞いてくれる人、話しても離れていかない人。
夫婦では、妻が夫に愚痴を聞いてほしくて仕事から疲れて帰って来た夫をつかまえて話を始め、夫はそれに耐えられなくて外に癒しを求めるというケースがよくみられます。
逆もあります。夫が会社での不満・愚痴を妻にこぼすケースもあります。
ちょっと待って! それは危険です
しかし、それは危険です。
はじめはいいでしょう。たまにはいいでしょう。
そして、ぶちまけたあなたはスッキリするかもしれません。
「ええ、ええ当然よ、わたしがあんな嫌な思いをしたのだもの、夫ならわかってくれる、妻ならわかってくれる、友達ならわかってくれるよね、聞いてくれるよね、味方になってくれるよね」 というように思っていませんか?
実はここが人間関係のポイントです!
友達なら、夫なら、妻なら、親なら、恋人なら当然わかってくれて「あたりまえ」と思っていま せんか?
もちろん本当にこころから理解しあえて痛みを共感してくれる相手もいます。
たくさんいると思います。 でも、そうでない人もいます。
表面に見せている顔と内面ではちがうこともありますね。
そして、なにより大切なことは、あなたの吐き出したマイナスの感情(イライラ、怒り、憎しみ、悲しみ、気落ち)をあなたのいちばん大切な人に知らず知らずに伝染させているということなのです!
こわいですね。
そして、それはあなたのいちばん大切な人を失うことにもなるのです。
では、誰にぶつけたらいいの?と思いますよね。
それは、ぶつけることで解決するのではなく、自分自身の考え方を見直すことで解決できるのです。
トレーニングは必要です。なんでも善い習慣をつけるときはトレーニングが必要です。
まずは見直しの方法を知って、ためしてみませんか。
なにより大切なあなたの健康を守るためでもあります。
不満はストレス反応を起こし、あなたの健康を損ないます。もったいないです。
※参考までに「ケーススタデイのストレスケア」をご覧ください。
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