介護疲れ あなたはだいじょうぶ?


全国で3640万人 高齢者数

日本の高齢者(65歳以上)の割合は年々増加傾向にあり、2021年(9月総務省調べ)は全国で3640万人だそうです。なんと全人口の29.1%です!!100歳超も8万人(88%女性)!! 2025がピークに達するようですよ。要介護になってしまう割合は、80歳以上で30%、85歳以上で60% 半数超えてしまいます。

人間の骨の寿命は60年だそうです。それ以降骨密度が低くなるわけです。心肺機能が高くても骨折から運動不足で筋肉が落ち寝たきりになることも。

総人口は少子化で減少しているのに高齢者は増えている(>_<) 予測していたことではあるが対策は取られていませんでした。介護保険制度ができたのも2000です!まだたった21年です。

ドイツは1994年から、オランダは1968年から、スウェーデンは1982年から、イギリスは1993年から制度が施行され、また内容も年齢の区別なく社会全体で支えるようになっています。日本は遅れています

 

いま、親の介護で疲れている人いませんか?あなたはだいじょうぶ?

長生きは喜ばしいことで健康長寿であれば問題ないですね。健康長寿になるためには若い頃からそのための準備が必要です。食生活、睡眠、筋肉を維持する、精神(こころ)の充実、免疫力を高める、などなど早くからたくさんのカテゴリーで意識を高め実行することがだいじです。

科学的にもそれがわかってきたのはここ10年~20年で、テレビでもネットでも盛んに健康志向の情報公開されてきました。またそれにまつわる健康管理のビジネスも増えましたね。

ところが、65歳以上の高齢者で要支援・要介護を受けている人の割合は、前期高齢者(65歳~74歳)で要支援1.4% 要介護2.9% 後期高齢者(75歳~)要支援9% 要介護23.5% 75歳以上で高くなっています。

80代90代の親を介護する子どもの年齢は、50代60代がほとんどです。70代が90代をみているケースもあります。50代60代は、そろそろ自分自身の老後も考えていく年齢ですね。高齢者の渋滞です。

実際の介護に携わるときの不安はいろいろあります。負担と感じるのはどんなことでしょう?

経済的なこと、肉体的なこと、精神的なこと、時間的なこと。

老後の暮らしのために老齢年金を当てにしても2000万円以上足りないという試算も出て話題になりましたね。介護する側の生活も子育て中だとお金がかかります。そこへ親の生活費がもしも貯蓄なく年金も少なかったら不安になりますね。

いつまで続くかわからない介護

この不安がもっとも苦しい不安です。終わりが見えないことによる不安、先の予定が立たないことへの不満、不安や不満、それらがストレスとなり、心身の健康を損ねることになりかねません。

子育てとの大きな違いはここにあります。子育ては先が見えています。終わりを楽しみにできます。成長を見守ることは嬉しいことです。しかし、介護はそうはいきません。介護は介護する側が先に倒れてしまうこともあります。介護疲れから殺人や自殺という悲惨な事件もあります。介護される側の年齢が高くなればなるほど介護する側の年齢も高くなります。両者が高齢化してしまいます。老々介護です。

人生の中で人が人を支援するのは「子育て」と「介護」です。本来これは社会全体で支援するものです。日本ではまだまだ「家制度」の名残があり、なんでも家族単位で担わないといけないと思い込んでいる家族があります。

親子だから、家族だから、といって何もかも背負わなくていいのです!

介護が必要になったら、まずお住まいの地域の「地域包括支援センター」へ連絡しましょう!地域包括ケアシステムという仕組みがあります。そこを活用して家族の負担を軽減しましょう。ケアマネさんが介護計画を立ててくれます。施設も医師も連携して介護される人をサポートしてくれます。良いシステムです。活用することでさらに社会福祉保障の制度は進化していきますから活用することは良いことです。

また預貯金もなく、収入もない無年金の親、年金があっても少なくとても経済的自立が困難な親、そうしたケースでは、親と世帯を別にして、親に生活保護の申請を出してもらいましょう。受理されるかどうかはわかりませんが共倒れになることだけは避けましょう。

 

罪悪感

介護する側の悩みとして多いのが「罪悪感」という気持ちです。あなたはどうですか?

『親なのだから自分が見なきゃいけないと考えてしまい、施設に入れることができない』『でも、このままでは自分がつぶれてしまいそう・・・』『施設に預けたら周りからどう思われるか不安、でもこのままでは苦しい・・・』

葛藤している人はたくさんいるのですが、葛藤はこころの綱引き、長引くとストレスを溜め込むことに。決して望ましいことではありませんね。

子どもは3歳までに一生分の親孝行をしているのです。3歳までにたくさんの喜びとしあわせな気持ちにさせているのです。それが親孝行です。罪悪感は手放してしまいましょう。

親は、あなたのしあわせを願っています。つらく苦しいあなたを見ていたくないと思います。罪悪感を手放して、勇気を出して専門家(行政機関の福祉課、介護施設、介護ヘルパーさん、ケアマネさん、医師、看護師)を頼りましょう。

 

 

現在、80代~90代の高齢者の幼少期・児童期・青年期から壮年期にかけては、世界も日本も凄まじい変動期でした。とくに都市部では、健康よりも合理性、利益追求、経済発展重視の時代に翻弄されてきた世代(50代60代70代も含む)での健康が心配です。戦後は食品添加物の多い食べ物、加工食品を便利だから合理的だからといって食べてしまっていたように思います。運動面では交通機関の充実、自動車の普及で歩くより乗ることが増えました。ビルでは階段は非常用となり、エレベーターやエスカレーター仕様が通常になっています。自己意識、自己管理が大切ですね。

90代でも意識して食事・運動などトレーニングを重ね、肉体年齢が若い人もいれば、60代でも疾病を患い筋肉も衰え90代くらいに老化している人もいます。個人差はあります。健康長寿を意識して目指しましょう。

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子どもは3歳までに一生分の親孝行をしている

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外部リンク 無年金の親の介護

参考

たとえば、今年90歳の人は1931年(昭和6年)生まれ、この当時の義務教育といえば、尋常小学校または国民学校の6年制でした。さらに旧制中学や師範学校へ進学するには公立でも学費が高く、一般庶民の最終学歴は尋常小学校6年または、プラス高等小学校2年の6年~8年がほとんどのようでした。進学できたのは2割ほどで、親も経済的に余裕があり知識人であるとか先見の明があったケースでしょう。

そして、1939年には第二次世界大戦勃発!1945年まで戦禍にあったわけです。8歳~14歳くらいの「人間の一番だいじなこころとからだの成長期」に戦争です。酷い時代でした。

戦後になると焼野原から一日も早く復興するため、諸外国に追いつけ追い越せの政策で、国民が一丸となり生産性を上げ輸出を増やし外貨を獲得、これが1970年代までの高度経済成長時代となりました。

1970年代~1980年代にはドルショック・オイルショックもあり一旦不景気になるも、輸出から内需拡大に転換し1986年末~1991年2月まであのいわゆる「バブル期」でした。好景気に有頂天になり、一般国民は毎年上がる所得に期待し欲望的・享楽的(金、酒、たばこ、遊び)になりました。バブルは泡、持続可能ではなかった。

バブルが崩壊した1991年~2000年、反省と共にやっと人類の課題に気づき始め、21世紀に入ってから世界規模の課題(平和・安全・環境・人権・健康・貧困・格差・差別・ジェンダー・公平・平等・幸福などなど)を世界中で考えるようになりました。