結婚相手を選ぶということの大切さ ~後悔しない結婚のために~


よくあるご相談で『つきあっているときは、こんな人だと思わなかった!』というものがあります。

確かに恋愛中は好きでいてほしいから「自分のこだわり」や「我がまま」を隠してしまうことがあります。懸命に相手に合わせようとしているので相手にも見えないのでしょうね。

ところが、結婚生活に入り日常となると、お互いの癖や自己主張も明確になってきます。譲ってばかりいられなくなるからですね。片方だけが我慢するなんてことは成り立ちません。お互いの人権がありますからね。

 

離婚率

日本の離婚率は2001~2年(2.10)をピークとして近年では1.69で先進国に比べると低いほうではありますが、決して低いから良いというわけではなく離婚したくても離婚できない理由(子どものため、経済的に困るなど)、女性の自立とも関係していますね。また昭和の頃に比べると離婚率が高くなったのはまさに女性の自立がしやすくなったこと、シングルマザーで子育てしやすくなったことも影響しているでしょう。

厚生労働省:平成21年度「離婚に関する統計」の概況:離婚の年次推移

画像:厚労省より

 

相手との出会いの場所

学生時代に比べ社会人になると男女の出会いの場が減ります。みなさんどこで出会っているのでしょう?

1位は「マッチングアプリ」が多いようです。コストもあまりかからなくて利用者も多いのでしょう。

次に知人・友人からの紹介や同じ学校だったなどがみられます。

まったく知らない人とマッチングアプリの登録から出会い交際に至ることは現代ではよくあることでしょう。しかし、データ上では知り得た情報も限界があり性格や習慣や価値観の面ではリスクも伴います。ちなみに人間も動物の一種で子孫を残すその観点でいうと、人間の結婚は女性が男性を選んでいるそうです。長く続いた武士の時代の政略結婚はどちらもつらかったでしょうね。(ただし武士は人民全体の2%くらい、農民や商人はお見合い)財産があると結婚も人と人より家と家の結婚になったりすることがありました。動物の中にはオスがメスを選択する種類もあるそうです。

 

交際中と結婚生活はちがう

さて、本題に入ります。交際中はうまくいっていたけれど、結婚生活をしてみると意外な面が見えてきて、もういっしょに居られないというケースがあります。

明確なDVはもちろんのことですが、これってDVかな?と思わせるような反応、態度、言動があります。

中でも多いのが「どこでキレるかわからない」です。

こちらは冗談で言ったつもりが相手にとって「侮辱された」「バカにされた」と捉えてしまった。笑うところをキレられた。あと、だいじにするモノのちがい。価値をどのように感じているかで大切か大切でないかが変わります。相手にとって無価値でも自分はとても大切なものってありますよね。価値基準のちがいから「粗末にされた」と捉えてしまうことなどです。知識のちがいもありますね。『こんなこともわからないのか』と言われ「見下された」「バカにされた」と捉えてしまいキレることも。

これはキレるほうは怒りと攻撃性でいっぱいになり、キレられたほうは怖くて仕方なくなります。恐怖です。直接暴力は振るわないにしても、言葉、顔つき、物に当たる、壊す、これは恐ろしいです。脅威でしかありません。

これでは共同生活は成り立たないですね。

どちらかと言えば男性がキレるケースが多いのですが女性がキレるケースももちろんあります!

キレる

これは怖いです。相手に脅威を与えますから、言い換えれば『もう出て行っていいよ』みたいなものです。しかし、キレている本人は無意識や無自覚で自分の感情をコントロールできない状態にありますから、相手が驚いて飛び出してしまうと後から謝ってきたりします。本当は自分でも自分をどうしたらいいかわからないのでしょう。

なぜキレるのか?

脳科学的には「前頭葉(前頭前野)の働き」に何か不具合があると言われています。もし子どもの頃からキレる癖があるのであれば、医師に相談して可能な治療を施すといいと思います。

おとなになってキレやすくなったケースは、ストレスによるセロトニンの分泌量とも関係していると言われています。これは生活環境(IT化・人とのコミュニケーション不足・夜型など)が影響しているそうです。この場合はストレスのもとになるストレッサーが何なのか、自分自身と向き合うことが必要です。同じストレッサーをストレスと感じない人もいるわけで、この辺は「ものごとの捉え方」との関係になってきます。ここは改善の余地があります。

また食習慣の異常から血糖値が乱高下するとキレやすくなるようです。ここも食生活、食習慣を見直すことで改善が見込めます。

 

相手がキレる人だったら

どうしますか?

『こんな人じゃないと思っていた』と言って別れますか?離れますか?事情によって簡単には離婚できないケースもありますね。あるいはキレる以外はとても良い人なんだけど、というケースもあります。

まず、落ち着いているときに「結婚生活を続けるためにはどうしたらいいか」を話し合いたいと伝えましょう。『わたしはあなたが突然何かに反応してキレることがとても怖い。困っています。』と正直な気持ちを伝えます。この時点でキレる場合は第三者を入れて話を始めます。

第三者は専門家がいいのですが、相手がそれを拒む場合もあります。そのときは『それでは話し合いができない』ことを伝えます。この時点で埒が明かない場合は相手の信頼している人に介入してもらいましょう。介入者にはあなたから事情をよく説明してから。

キレる本人が事実を自覚、理解して『自分でもキレる自分を治したい』となった場合は専門家といっしょにトレーニングを始めましょう。パートナーは根気よく見守ることが必要となります。

本人が一歩も理解しない、認めない、譲らないケースは改善が見込めないケースとなります。

 

お互いに選ぶということ

「選ぶ」と言うと、どちらかが選び、どちらかが選ばれるように聞こえますが、あくまでお互いにです!人権ですから。

なにを基準に選ぶか? 価値観、考え方、捉え方、好物、嫌いなもの、生きている中で変化するものもありますね。

自分と相手はちがう人間です。ちがいをお互いが理解して認め合うこと、許容し合うことが夫婦生活には必須ですね。しかし、これだけは許せない、許容できない、譲れない、というものが誰しも一つくらいはあるものです。

それが何か?をお互いに知ることがだいじです。

中には『どうしてもこれだけは譲れない』というものが同じ場合もあります。どっちも譲れないとなると別れるしかないかもしれません。

お互いの譲れないポイントがどこなのか、交際中に見つかるといいですね。ただし変化するケースもあるのでよく話し合うことですね。

 

※話し合い方がわからない人は早めにご相談ください。わからないことはあって当然です。恥ではありません!


以下参考まで
週刊女性PRIME