8月の家族へメッセージ~夏休み親子でいっしょに考えよう どんな社会がいい社会?~


8月のメッセージ

夏休みは親子でいつもとちがう話をしよう!

ニュースで知る様々な事件、事故、災害など社会問題になっていることをテーマとして取り上げて親子で自分なりの考えを伝え合うことをやってみましょう!(子どもの年齢にもよりますが)

たとえば・・・芸能人の自死のニュース、飲酒運転や詐欺など倫理を守らないルール違反による事故や事件ありますね。子どものうちからあらかじめ知っておけば未然に防げることも多いのではないでしょうか。

 

人は何のために生まれてきたか?

ここでは私の個人的な考えを伝えます。人間は他の動物とちがって身を守る牙もなければ毒もない、みんなで社会という輪をつくって互いに助け合い生きていく動物です。その輪の中で誰にでもなんらかの役割があると思います。その役割を担うために生まれてくると思います。そして命ある限りそこで互いに貢献し合って輪(社会)を維持して後世へ継いでいきます。その役割や貢献が「仕事」なのだと思います。仕事には有償も無償もあります。

ですから生まれてきたわけは、あなたが社会に必要だから生まれてきたのです!みんな必要とされているんですよ。

 

自分は何のために生きているのか?

こんなふうにわからなくなったら、その存在を自分自身が知ることがだいじです。ものごとの捉え方、受け止め方でかなり変わってしまいます。もしまだ自分の存在価値が見えてこないのなら、前述のようになんらかの役割をもって生まれてきたんだ!と思ってください。このスタートがだいじです。ここで自分を否定しては前へ進みません。否定せずにすんなり肯定しましょう!もし肯定できないとしたら、それは自分以外の誰かに否定されたことを信じてしまったのでしょう。否定の連鎖があります。否定された人がまた誰かを否定する。そんな連鎖は断ち切りましょう!

あなたの存在は意味があります。価値もあります。それがなんだか今はわからなくてもいいんです。スタートは「自分には意味も価値もあるんだ!」と思うところからです。

 

ではその価値ってどうやって探すの?

それが学校に行く理由なんです。学校に行くのかなぜか?

それは学校という列車に乗って自分探しの旅にでるのです。見つかるまで旅は続きます。挫折してもいいのです。途中で道を誤ったらまたそこから進めばいい。そこから方向を転換すればいい。何度でもやり直せます。人生はいつからだって挽回できるのです!

 

そんな話をこのお休みの時期に親子でゆっくり話してみてはいかがでしょうか。

親自身も子どもとの対話を通して自分の成育歴を振り返り見直すことができます。それによって成長の過程で獲得できていなかった部分を今からでも獲得できるのです。それが子育ての醍醐味で偉大なプロジェクトだと私は思います。

参考に「親になったら発達心理学」をご覧ください。

 

こんなときどうしますか?

子どもが乗ってこなかったときどうしますかか? ムリに押し付けないようにしましょう。待つことは何よりだいじです。親が待っている間に子どもは考えます。考えていないようでも考えるようになってくるものです。

 

中学生以上のお子さんにはこんな話もいいですね

資本主義(金融システム)の課題

むかし、むかし、人間同士が物々交換だったとき、経済争いはなかったそうです。それが通貨というお金ができたことで経済争いがどんどん過激なっていったそうです。

資本主義経済のルール「金は金を生む金融システム」というルールが、富の一極集中を引き起こし、それが複数の問題を発生させることになってしまいました。先に、まとまったお金を集めた者が、いちじるしく優位に立つ。

富の一極集中という状況が、国民間での格差を作り出し、以後は格差を固定してしまう。少数の大企業(全企業数の約0.3%)が市場を支配するようになり、それによって様々な悪影響を及ぼすようになってしまいました。

「お金を稼ぐことが正義」と捉える人が増えたことで、社会での倫理観が変質していくことになったのです。

「資本主義経済は、”成熟した先進国”では頭打ち状態になりやすくなる」という研究結果も出ています。いま既にそうなっているのではないでしょうか。

資本主義経済は競争社会、競争は短時間で効率よいことを望みます。タイム=マネーだからです。効率重視だと「のんびり」「ゆっくり」「落ち着いてじっくり」という人間らしさが軽視されます。ゆっくりではダメんですか?いいえゆっくりものんびりもありです。効率ばかりを追求すると効率よいことが正しいかのように洗脳され、そうでないものを排除しようとします。人もです。すべての人の人権はどうなるのでしょう?

誰も怠けてなんかいません。みんな懸命に生きています。顔や声もちがうように能力にもちがいがあります。自分で「こうだったらいいな」と思っても選べないのです。だからこそ、国がすべての国民を公平に認めて一人ひとり尊重していただきたいものです。価値を認めてほしいです。そうした政策の上に格差のない社会が生まれるのだと私は思います。

それには今の経済の仕組み、お金の流れ(一極集中、有るところに集まる仕組み、無いところには回って来ない仕組み)を変えていくことなのでしょう。これは「エンデの遺言」著者 河邑厚徳を参考に書きました。エンデとはドイツの児童文学作家ミヒャエル・エンデです。

いっしょに考えましょう。未来社会をよくするために。